前回のあらすじ↓
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パイパイ揉まれて川に投げ込まれてしまった中学生のジー。
その夜は悔しさとドブ臭さで眠れなかったが、復讐の作戦をいろいろ考えた。闇討ちとかも考えたが、あいつらの組長に会ってタイマン勝負の許しをもらうことにした。
親分 「どうしたね、お嬢ちゃん?」
Gee 「 昨日、こちらの組の若い衆ともめまして・・・・」
Geeちゃんは、昨日の乱闘の一部始終を組長に話しました。
Gee 「こんなしがない中学生の不良女でありますが、ここいらの総番長をやらさせてもらってる以上、下のモンにしめしがつかないんで・・」
Gee 「落とし前をつけるにあたって、親分さんのお許しを貰いにまいりました。」
はじめは面白がってニヤニヤしながら聞いていた親分でしたが・・・Geeちゃんの目力とオーラを見抜き、ただ者では無いと気が付いた。正座に座り直し真剣にGeeちゃんの話を聞き始めました。さすが戦前からの侠客の流れを汲む親分です。
親分 「中村の姐さん。うちのもんがとんでないことをしちまったようで、ひとまずあいつの親として謝らさせてもらうよ。」
「すまんかった。」
Gee [親分さん、どうぞ頭を上げてください。」
親分「それでどう仕舞いをつけたいんだい?」
Gee [願いは一つ。けん坊って奴とのタイマン勝負です。」
親分 [んー、ごもっともな願いだが上手くねーなー。ちょこっと考えさせてくれ。」
親分は目をつぶって、微動だにせず考え始めた。
10分後、目をかっと開いて話し始めた。
親分 「姐さん。けんの野郎はあんたには勝てんだろうな。すでに気組みで負けている。世間様から見れば姐さんはただの中学生の女の子だからな。万が一姐さんに勝っても、あのガキは世間の笑いもんだ。極道として生きていけなくなっちまう。
あんなくずのチンピラだが、いいとこもあってな、何よりわしの可愛い子分なんだよ。舎弟がいるあんたならわしの気持ちは分かるだろ。
わしが自ら、あんガキに焼入れて、指つめさして届けさせるよ。どうかそれで手打ちとしてくれないかい?」
親分は畳に頭をすりつけてGeeちゃんに土下座した。
Gee 「親分さん、どうか頭をあげておくんなさい。親分さんの気持ちよくわかりました。あちしが間違ってました。指つめは気持ち悪いから無しにしてください。こんなずべ公を、いっぱしに扱ってくれた親分さんに感謝します。もう二度と筋者の人と揉めたりしません。ごめんなさい。」
Geeちゃんも深々と頭を下げた。
親分 [あんたが謝ることはない。頭を上げておくなせえ。 姐さん、戦艦大和が好きか?」
Gee 「うん。大好きです。こんなおっきいの初めて見たー」
Geeちゃんが何度もチラ見していたのでバレバレだった。
親分 「これね、わしがコツコツ一年かけて作ったプラモデルなんだよ。」
Gee 「へー 良くできてますねー」
親分 「姐さん。今回の詫びの印だ、この大和を持って帰りなさい。」
Gee 「えーーーー!! ほんとですか、嬉しくて涙がでちゃう」
親分 「この主砲がな、3本別々の角度に動かせる。」
Gee 「すごーい! 全部一緒に動くんだと思ってた」
親分 「アンテナ線もちゃんと張ってある。これ取れやすいから気を付けな。」
Gee 「うん! 」
親分 「今度、これの2倍くらいのやつ作るわ。姐さんいつでもここに遊びに来なさい。」
Gee 「うん! 」
Gee 「さらばー・・・・・・旅立つ船はー♪」
その大和は、宇宙戦艦じゃないから・・・
わかってるよぉ
先輩A 「でね、この戦艦大和は組長が『命の次に大切』と振れまわってた宝物でね。これをジーちゃんに上げたって事が極道界で大ニュースになっちゃってさ、それからここいらのやくざはジーちゃんに挨拶するようになったんだって。兄弟分の盃と同じくらい重みがあるらしい」
後輩B 「なんかいい話ですねー。 それでジーさんはけん坊をぶちのめしたんですか?」
先輩A 「・・・・・」
親分の戦艦大和は現在Geeちゃんのバイト先のゲーセンにおいてあります。
http://maps.secondlife.com/secondlife/Calabria/206/243/21